最近、iPadやGALAXY Tabなどのタブレット端末を使ってみたいとの相談が増えてきました。今回は現場でのタブレット端末活用についてお話しします。
当初プライベート向けと考えられていたタブレット端末ですが、ビジネスでも多くの利用例が出てきました。また、使い勝手としてはまだ未知数ですがWindows8の販売に伴い、Windows タブレットという選択肢も出てきています。
実際に支援した経験や他社の導入事例から活用するためのポイントを何回かに分けてお話ししたいと思います。活用の際の参考にしていただけると幸いです。
(1) パソコンの代わりにしない
一番最初にお話ししたいことはパソコンの代わりには多分ならないということです。確かに性能は一昔前のパソコンより上ですし、操作性も高いです。しかし、今のパソコンはもっと性能が上で、しかも使用しているソフトはキーボード入力が前提です。
簡単なメモや集計は問題ないですが、タブレット端末で長文やグラフ作成などは思った以上に時間がかかります。外付けのキーボードを付けるというのも選択肢としてありますが、そうすると可搬性に欠けてしまい、結局UltraBook のような軽量パソコンを購入したほうがよかったということになりかねません。
つい、性能や話題先行でパソコンの代わりにならないかとの相談が多いのですが、実際に触ってもらったり、使用例をお話しすることでパソコンとの違いを認識してもらっています。
(2) タブレットの得意分野に目的を絞る
(1) の話に通じることですが、タブレット端末ならではの利用目的を考えましょう。タブレットの得意分野から使用しやすい作業や場所が見えてくるはずです。いくつか例を挙げると
・軽量で持ち運び便利
⇒ 移動を前提とした業務や一時的な滞在型の業務、具体的には会議や出張先、客先の電子資料として利用したり、在庫チェックやアンケート調査業務等に利用できます。現場での図面や仕様書確認などにも役に立ちます。
・長時間持つバッテリー
⇒ 電源がない野外や店舗での業務や電源があまりない少ない倉庫、工場での業務。現場での生コンやダンプ台数確認や品質管理データの入力など簡単な入力や定型入力ならとても便利で。
・直観的な操作性
⇒ ITに不慣れな社員、お客様が行う作業。作業日報やカタログの代わり。建設業なら作業詰所での新規受入資料を入れて、説明後に、アンケートを記載してもらうことにも使えます。この直観的な操作性に対する習得スピードは老若男女のどの方でもパソコンよりずっと早いです。
となります。もちろん、パソコンに比べて低価格で導入できるメリットから導入するソフトや周辺機器を工夫することで固定的な場所でも利用価値はあると思います。
いずれにせよ、タブレットの得意分野をきちんと理解し、目的を絞ることをお勧めします。特に自社として初めてのタブレット活用の場合はより得意分野を意識して、成功体験を自社にもたらすことも念頭に置きましょう。