前回に続き、現場でのタブレット端末活用についてお話しします。今回はタブレットで利用するアプリについてです。
タブレット端末の利用をお話しすると具体的にどんなアプリを利用しているのか知りたいとのご質問があります。利用目的によってアプリはいろいろあるのですが、とりあえず、私自身が実際に使って、これはあると便利だろうというものをいくつか紹介します。
(1) Dropbox(ほかにSugarSync SkyDrive)
このメルマガでも何回か紹介したオンラインストレージサービスのアプリです。このアプリを入れておけば、タブレットとパソコンを同期させる(双方のファイルを最新の状態にしておくこと)のに苦労することはありません。パソコンに設定されたDropboxのファルダに必要なファイルを入れるだけで簡単に同期がとれます。複数人で共有したい場合は、dropboxフォルダ内に共有フォルダを設定してしまえば、そのフォルダに入れるだけで複数人のDropboxに同時に最新ファイルを送付することが可能になります。
容量的にあまり大きいものは入れられませんが、そもそもタブレット自身があまり大きなファイルを取り扱うのに向いていませんので、上手に必要なファイルだけを整理してつかうことをおすすめします。
また、SugarSync や SkyDriveなどの他のサービスを併用することで容量を増やすこともできます。ただし、パソコン側に常駐ソフトが入るため、パソコン側のメモリ容量や性能に少し高いものを要求されることを忘れないでください。(常駐ソフトのせいで動きがにぶくなったとの相談がありました)
(2) Adobe Reader
ご存知PDFの閲覧ソフトです。DropboxアプリではPDFやOfficeファイル(エクセル、ワード等)を閲覧できる機能がありますが、少し遅いです。そのため、データの大きいPDFを見るのならば、専用アプリを入れると便利です。
(3) AutoCAD360
ちょっと前までAutoCAD WSと呼ばれていたアプリで、AutoCADのDWGファイルをそのまま見ることができます。レイアウトの切替や画層のONOFFはもちろんのこと、距離・面積計測や簡単な作図ツールもついており、とても便利です。AutoCADを使っていたら、絶対に入れておきたいアプリです。Dropboxとも連動できますので、見たい図面をDropboxに入れて共有するだけでOKです。
(4) PlainText(ほかにTextforce)
ちょっとした施工記録や品質記録のメモ書きをしたい場合は、メモアプリで書いておけばいいのですが、すぐに事務所と共有したいこともあります。Androidの場合はdropboxアプリにメモ機能もついているのですがiOSにはありません。そのための連動用ソフトがPlainTextです。ただし、文字コードがUTF、改行がLFのみという設定のため、Windows側にそれに対応したテキストエディターが必要です。それがいやな場合は、有料になりますが、Textforceを入れておくと普通の文字コード(Shift-JIS)と改行を設定できますので安心です。
(5) GT-Document for Dropbox
だいぶ少なくなって気がしますが、官公庁の電子データの中にはまだ一太郎ファイル形式で提供していることもあります。その場合にタブレット端末で閲覧するのに利用するソフトです。
(6) Skype
現場の様子を事務所に見せたり、発注者にみてもらったりするのに便利なのがビデオ電話ソフトです。その代表格がこのソフトです。早い回線でないと動画が安定しませんが、現場を見れる魅力はとても大きいようで、これだけでもタブレットを利用したいという方もいます。