Power Query(その2)

今回もエクセルのPower Queryについて紹介します。

データ活用のニーズが高まり、Power Queryの利用価値が高まってきていますが、気を付けることがあります。

データ活用のポイント

それは、やみくもに分析しても意味のない結果しかでないということです。

例えば、現場別の資材使用量を把握したとしても、現場の規模や工種によって、必要となる使用量は異なるので、これだけでは意味がありません。

つまり、目的を明確にすることとそれを把握するための指標を考えることが大切です。上の例でいうと、資材の無駄遣いをなくしたいという目的で資材使用量を把握したいのであれば、最初に各現場の設計使用量を算定したうえで、それと実際使用量の差異を見る必要があります。

これをせずに資材使用量を把握しても、何か多そうとか少なそうという変な感想しか出ません。設計使用量と実際使用量を並べるか実際使用量÷設計使用量といった使用率といった比率で把握すれば、1を超えているものは使い過ぎと一目でわかります。

目的 ⇒ 仮説 ⇒ 情報収集 ⇒ 分析 ⇒ 検証

つまり、目的(無駄遣いをなくす)、仮説(設計使用量より実際使用量が多そう)、情報収集(現場ごとの設計使用量と実際使用量を把握)、分析(Power Queryで比率作成)、検証(1を超えている現場の理由を追求)といった流れを意識する必要があります。

ここでさらに注意するのは必要なデータがないのにムリな分析をしてはいけないということです。設計使用量がないのに請負金額と実際使用量だけで分析しようとすると間違った分析結果がでます。

例えば、足場材の使用量把握で、平屋一戸建てと2階建てでは、同じ請負金額でも足場材の必要量は異なります。そのため、同じ請負金額なのに、2階建ては使い過ぎというわけにはいきません。

そのため、仮説や情報収集の段階でしっかりデータが集めることができるかを確認しましょう。必要に応じて、データを作成することも検討してください。データ量が不足している場合は、分析対象を絞り込むことも必要です。

管理側はついつい、あれもこれも分析して、効率化を図りたいと思いますが、目的が不明瞭だったり、必要なデータがないのに行ったりするのはかえってデータ分析を無意味なものにしてしまうので注意しましょう。

◆Power Query(パワークエリ)とは
https://youseful.jp/microsoft/excel/powerquery-1/

前回紹介した動画チャンネルの運営サイトであるユースフルのPower Query入門ページです。関連動画もありますし、サンプルデータをダウンロードして、実践もできるのがありがたいです。

◆Power Query(パワークエリ)の使い方
https://shikumika.com/column/howto-powerquery/

在庫管理110番のPower Query記事です。在庫管理を例にした作業が書かれています。こちらは登録がいりますが、練習用のエクセルファイルがあるので、実際に作業を体験することもできます。

◆Power Query入門
https://qiita.com/k_maki/items/7c0a093865b64e7c0911

エンジニアの情報共有サービスQiitaのPower Query入門のページです。入門ですが、技術者的な観点の内容なので、技術的なことがよくわかります。

◆パワークエリの便利機能TOP10
https://www.youtube.com/watch?v=F6H2hBCsLgk

EXCELドカタCHのパワークエリ紹介動画です。便利な機能の紹介ですが、Power Queryでどんなことができるかがよくわかるので、初心者の方でも見ていいと思います。

◆Excelパワークエリとは?データ集計の自動化の方法などを解説!
https://www.celf.biz/campus/powerquery01/

ノーコードのシステム開発アプリCELFが提供しているITスキルサイトの1ページです。非エンジニア向けなので、Power Queryの概要だけでなく、マクロやアクセスとの違いなども書かれているのはいいですね。

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