メモのとり方

 新入社員も研修が終わり、そろそろ配属先に行かれたころでしょうか?まだというかたも結構いるかもしれませんね。最近は、新入社員の教育期間が長くなっているようです。いろいろ丁寧に教えておかないと即戦力にならないというのが理由のようですが、どうも大事なことを教えていないような気もします。そのひとつにメモの
とり方があります。

 最近の若い人たちはメモをとることが少ないように感じます。思いついたらすぐに携帯でメール・電話をしたり、パソコンで検索することが身についているせいか指示を出されることがわかっていても手ぶらで来ることが多いです。メモをとるようにお願いするとなんでといった顔をする人もいます。しかし、メモを取らずに正確に仕事をこなせる人は稀です。社会人としてメモをとることは情報収集・整理の第1歩だと思います。大事な得意先の連絡を忘れたり、契約の打合せ時間を間違えるなどのミスをする前にメモをとる癖をつけるようにしましょう。では、ポイントを紹介します。

1.基本

(1) 日付・相手を最初に書く。
 メモと取る際に必ずやることがこの日付と相手です。電話はもちろんですが、あとで見返すときにもこの2つがあれば思い出すきっかけにもなります。できれば、決まった位置(1行目の右もしくは左)に大きめに書くようにしましょう。

(2) 1ページ1メモ
 上記の1行目を守るのならば、必ず1ページ1メモにしましょう。複数のメモが1ページに書かれていると境界が不明瞭になったり、あとで追記ができなくなります。無駄な余白がいっぱい出るからいやだという人は書くメモの内容に応じてノートやメモ帳をいくつか用意しましょう。仕事依頼用や議事録用で使い分けることも大切で
す。もちろん、ミスコピーの裏紙でもいいですが、記録を残したほうがいいものはちゃんとしたノートにすることをお勧めします。ノートでお勧めなのは測量野帳と呼ばれる縦長のもので、背表紙が固くて立ったままでもメモがとりやすいのと罫線が縦横に引いてあるので図表を書きやすい、屋外用なので破れにくいなどの利点があります。現場に出ていられる方には必須ですが、内勤の方でも使いやすいと思います。

(3) すぐにその場で見直す
 とりっぱなしでそのままの人も少なくありません。ちょっとでも時間があるのなら、その場で見直して不明な点を確認し追記しましょう。その場ではわかっていることがあとで分からなくなる場合もあります。話し途中で省略していたことも見直しの際に追記しましょう。

2.書き方

(4) ひらがな、カタカナ、記号、略語をつかう。
 メモはスピードが命です。漢字で書くほうがわかりやすいものもありますが、たいていはひらがな、カタカナのほうが早いです。また、よく書く言葉や業界用語は記号や略語をつかうと確実に早くとれます。

(5) 図・線を使う
 指示内容によっては図で書いたほうが早い場合もあります。また、2つの言葉を矢印で結んだり、丸で囲むことで見やすくなることもあります。図解法まで踏み込んだ話はしませんが、勉強するとメモをとり際にも役立つことは覚えておいてください。

(6) 余白を多くとる
 几帳面な人はついつい詰めて書きがちですが、基本で書いたようにメモは追記することが多いです。そのためにも最低でも1行おきに書くようにしましょう。また、図表を書く場合は少し大きめに余白をとって、そばにコメントを書きやすくしましょう。

(7) 短い文章・箇条書きにする
 メモは単語だけだとわかりづらいですが、長い文章もまたわかりづらいです。短い文を箇条書きにすることで見やすくしましょう。

 慣れるまでは、携帯のボイスレコーダーなども使って聞き洩らしがなかったか確認することもいいかもしれません。ただし、内緒でとらないと一字一句書き起こせなんてふざけた上司がいないとは限りません。あとは、週末にとったメモを見て、内容を思い出せるか意味がわかるかなどを確認して、よりよいメモをとる意識づけをす
るのも効果的です。

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