RFID・ICタグ

今回はバーコード管理の発展形として、RFID・ICタグについてお話します。

RFIDとは

RFIDとはご存じの方も多いと思いますが、Radio Frequency IDentificationの略で、無線周波数による識別、つまり、電磁波を利用して無線でモノの識別を行う仕組みです。

「ああ、ICタグのこと」「もしかして、ユニクロの商品札の中にあるやつ」といった感じで、電子タグや電子荷札、RFタグといくつの言い方がありますが、基本同じものです。タグという荷札として使うのであれば、RFIDタグという表現になります。

バーコードとの大きな違いは、電波が届けば、隠れていても大丈夫ということです。バーコードはその印刷面を必ずバーコードリーダーを当てて読み取る必要がありますが、RFIDは電波が読み取れる距離にさえあれば、目視できる必要はありません。

RFIDの利用例

実際、最近ユニクロの実店舗で買い物をした方であれば、ピンとくると思いますが、買い物かごをレジの横にあるくぼんだ箱の中に入れると相当数あってもたちまち数を数えてくれます。もちろん、内容も金額も連動して表示するので、精算がとてもスムーズにいきます。商品タグを透かして見ると中にRFIDが入っていることがわかります。

オープン型と呼ばれる下に読み取り機をおいて、遮蔽物で覆うことで計測ができる画期的な内容です。この件に関しては、アスタリスク社との特許問題があり、数年間裁判になっていたのですが、今は和解しています。

米国の最大手小売であるウォルマートでは20年以上前から利用されています。コンビニでは賞味期限管理にも利用しています。小売店だけでなく、みなさんが通勤で利用している交通系ICカードも一種のRFIDです。学生証や社員証など利用範囲は大きく広がっています。

また、大手出版社の書籍でも標準でRFIDが挿入されており、返却情報の管理等に利用されているようです。書籍でいうと盗難防止や貸出返却の効率化のために図書館でも利用されています。見えなくても、RFIDリーダーが読み取れればいいので、バーコードに比べると負担感はだいぶ少なそうです。

メリット

それ以外にも特徴として、情報の書換ができることです。万引き防止でレジを通さないとブザーがなり、通すとブザーがならないのはこの書換をしているからです。社員証の出退勤管理にも利用できます。同じタグの別コードへの再利用も簡単にできるので、少し高価なカードタイプでも再利用が前提であれば費用負担が軽減できるのはうれしいですよね。

先ほど、隠れていても、複数まとめてでも読み取れるので、レジなどでとても便利な話をしましたが、使用するRFIDによっては数メートル離れたところでも計測が可能です。

バーコードであれば、少し高いところにある商品・資材であれば、脚立や作業車のようなものを使って、見える位置まで作業する人が行く必要がありますが、RFIDタグは測定できる距離であれば、上らなくても計測できます。袋や箱の中でも計測可能なので、開封する手間がないのもいいですね。あと、バーコードに比べると少し汚れているくらいでは読取りできるので、その点も倉庫や現場での管理負担が楽になりそうです。

デメリット

「こんなにいいのならすぐにみんなが使えばいいのに」と思いますが、RFIDタグは安くありません。大量に購入すれば1枚当たり数円ですが、普通はそこまで購入しないので、数十円かかることもあります。バーコードだと印刷するだけなので、1円もかからないことを考えるとちょっと悩みどころですよね。

また、読取りするリーダーライターが結構値段がします。RFIDは読み書きができるので、書けるためのライターも必要な場合が少なくありません。なのでどうしても価格があがります。

非接触といいつつ、据え置きで載せるタイプであれば、数千円でも購入できる場合がありますが、先ほど記述した離れていても読み取れるリーダーだと20万円前後する場合もあります。ゲートタイプと呼ばれる通過するだけで計測してくれるものはもっとします。

あとは金属の影響を受けるので、読取りミスが発生することもあるようです。職場の環境によってはあまり向かない場所もあるかもしれません。

今回は利用状況と簡単にメリットとデメリットを紹介しました。

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