前回に引き続き、会社でのスマホの利活用についてお話します。
前回は、バックアップについてお話しましたが、今回はBCPの派生で安全管理についてお話します。
今までのスマホの利活用でもところどころで安全管理のお話を出していますが、専用アプリ等の利用を前提としていたり、派生的な話でしかしていませんでした。
今回はそれ以外も含むスマホを利用した安全管理についてお話します。
朝礼での指摘事項、危険予知
まずは朝礼からです。事前に本日の作業内容をカメラ等で撮影しておき、朝礼広場や作業場でのツールボックスミーティングで作業内容と同時に安全に関する注意事項を話すときに利用します。
この際に同じ作業での過去の災害事例等を事前に調べておくことができれば、実体験の話なので危険予知ミーティングでもいつもより、緊張感を増すことができると思います。
災害事例は以前は多くのキーワードを登録したシステムを作る必要もありましたが、最近はAIにソースとして過去の災害事例を登録しておけば、比較的自由な文章で該当事例を検索できる仕組みができるようになりました。事例が多いと有償になりますが、システム構築よりはるかに安価にできると思います。
現場の写真から、想定できる危険予知をAIに考えてもらうこともできそうです。新人監督や初めての作業で危険予知が難しい場合に、現場の写真を何枚か撮影して、事前にAIと一緒に考えたうえで危険予知活動の準備をしておき、スマホに情報を入れておくと役に立ちます。作業開始後でも同様のことをすることで昼の安全巡回等にも役に立つのではないでしょうか。
始業前点検、安全点検チェックリスト
次に、従来の紙ベースで行っていた始業前点検や安全点検のチェックリストです。これも電子化してスマホに入れておくことで、手軽に取り出せますし、紛失の心配もありません。
建設機械の点検などは、稼働する機械の種類が多いとその紙の準備だけで一苦労で、該当機械のチェックリストを忘れたのに気付いて現場から事務所まで往復したといった経験は昔の人なら多いと思います。
オンラインストレージに入れておけば、いつでも最新のチェックリストをどの機械でも呼び出せます。保存する際に日付や場所を特定できる言葉をファイル名に付与しておけば、事務所に帰ってからでも楽に確認ができます。作業手順書や関連書類も一緒にしておくと便利だと思います。
遠隔での安全管理、熱中症対策
ここからは他の機器との組合せになりますが、現場用のWebカメラが設置できると小規模現場や大規模現場の一部作業で監督が常時入れない時に事務所から確認できるのでいいと思います。きちんとしたシステムでなくても比較的安価なカメラとモバイルルーターの組合せで始めることができます。玄関につける監視カメラをイメージしてもらえるといいかもしれません。
安全への貢献はもちろん、急に現場への指示をしたいときにビデオ通話だけでなく、このカメラ経由での確認・指示も便利です。設置個所を少し高い位置にしておくと俯瞰的に現場が見れる分、指示しやすいです。
熱中症バンドも最近は増えてきました。高機能なバンドは管理者への通知機能や転倒感知機能といったものもついており、熱中症以外での安全対策への利用もできそうです。位置情報サービスと連動させると作業者の場所も作業者が通知することなく管理者側で確認できるので早めの救急活動もとれるといった機能もあるようです。
安全第一は当たり前のことですが、なかなか作業に慣れてくると形骸化しがちです。スマホやAI、周辺機器を使って、新たな目線での安全管理を試すことで、現場の緊張感や関心度の向上を促すことができれば、幸いです。