前回に引き続き、テレビ電話による会議のためにどのような機器を準備をすべきかについてお話しします。
2.会議の環境づくり(続き)
(3) ディスプレイ(画面)
ディスプレイは、会議の対象人数によって、大きく変わります。2,3人であれば、パソコン用のディスプレイで十分に見ることができると思います。ただし、最近のパソコン用ディスプレイはスピーカー内蔵のものもありますが、音が小さく聞き取りづらいことが多いのでスピーカーは別途用意するか、ノートパソコンであればパソコン側の内蔵スピーカーを使うことをおすすめします。
4~9人ぐらいまでなら、前回紹介した薄型テレビがお勧めです。明るいところでもよく見えますし、何より音が聞き取りやすいです。最近の薄型テレビはゲーム機はもちろん、パソコンも接続できるような端子が用意されていますので、ハード本体が何であれ問題はありません。もし、新しく購入するのであれば、前回お話ししたSkype内蔵型にしておくと便利です。
10人以上ならば、データプロジェクターを用意しましょう。明るいところでも映したいのであれば、2500lm以上のものがおすすめです。エクセル等のデータを並行して表示するのであれば、画素数はXGA以上を選びましょう。たまに安いからといってホームシアター用のプロジェクターを購入する方がいらっしゃいますが明るい部屋で見ることを前提にしていないので会議には不向きです。ただし、データプロジェクターはスピーカーが今一歩の場合があるので、こちらも別途用意することをおすすめします。
(4) カメラ
市販されている、どんなWebカメラでもいいです。汎用性が高いのはUVC対応カメラです(商品説明に書いてあります)。なお、鮮明さを求めるのであれば、高解像度のWebカメラが望ましいですが通信回線が早くないと低解像度しか送れないので、通信環境によっては無駄な投資になることを気を付けてください。なお、ハード本体がテレビやゲーム機は特定の製品を指定している場合が多いのでメーカーに確認の上購入してください。
少し多くの人数での会議を主体とするならば、カメラにズームやパンができる機能のものがあるのがいいですが、なくてもカメラを移動設置がしやすくするような三脚が付けれるであればOKです。なお、一人二人であれば、ノートパソコンの内蔵カメラで十分です。
(5) マイク
少人数であれば、マイクはWebカメラ内蔵のものを使えばOKです。人数が多くなれば、無指向性のマイクにして、会議机の中央に置くと全方向の声を拾ってくれるので便利です。ただし、スピーカーが近いとハウリングを起こしてしまいます。レイアウトについては十分注意してください。
(6) スピーカー
少人数であれば、ノートパソコンのスピーカーやPC用のスピーカーで十分です。人数が多くなれば、会議用のマイクスピーカーがおすすめです。これはマイクが内蔵されたスピーカーで先ほどお話ししたハウリング対策が施されているため、会議机中央にこれを置いておけば、音の聞こえるほうに話しかけるという人間の習性には一番向いています。ただし、以前にくらべて高価なものしかなくなってきているので、安価に済ませるのであればマイクとスピーカーを別々に購入して、距離を離すようにしてください。
(7) 通信回線
テレビ会議であれば、できるだけ高速回線が望ましいですが、少しカタカタしても相手の表情がわかればいいのであれば、最近のモバイル回線でも十分使えます。なお、前述したように高速回線でないと高解像度のテレビ電話ができないので、鮮明な動画のやり取りをしたい(新商品の説明や機械の不具合部分を見せる等)ニーズがあれば、新たに高速回線を検討してもらうことも必要です。