今回もIT系資格について紹介します。今回はIT資格の中でも、ITSSに取り上げられていない資格について紹介します。
今まで、ITSSとITSS+に関連したIT系資格のお話をしてきました。かなり網羅はしているとは思いましたが、まだ、利用者向けやWeb系の資格は少ないようです。今回は利用者向けのうち、公的資格を中心にいくつか紹介します。
日商PC検定、日商マスタ、日商プログラミング検定
まずは、日商PC検定です。日本商工会議所が認定する公的資格です。ベーシックが一番簡単で、3級、2級、1級とあります。文書作成、データ活用、プレゼン資料作成とビジネスに直結するような内容の試験なので、自分のパソコン操作の実力を確かめるには向いていると思います。似た資格にマイクロソフト社のMOSがありますが、MOSはソフトの機能習得が中心なので、少し違います。
この日商PC検定には上位資格があり、日商マスターと呼ばれます。日商PC件店の2級以上で認定される日商プロフェッショナル認定を取得したのち、集合研修を経て、レポート、面接を受ける必要があります。
また、日商にはプログラマ向けに日商プログラミング検定もあります。こちらはENTRY,BASIC,STANDARD,EXPERTとあり、ENTRYはスクラッチという子供向けのプログラム言語での受験です。STANDARDとEXPERTはC言語、Java、VBA、Pythonと人気の高い言語で受験できます。知識と実技があります。2019年から始まった新しい資格です。
CS検定、P検、J検
もう一つ公的資格で中央職業能力開発協会が認定しているCS試験(コンピュータサービス技能評価試験)があります。ワープロ部門と表計算部門がそれぞれ(3級から1級)、情報セキュリティ部門の7つあります。問題は実際の資料作成となるので、知識だけでなく実技能力が必要になります。その分、実力を把握しやすい試験だと思います。
民間資格ですが、受験生が多いので有名なものにP検(ICTプロフィシエンシー検定試験)があります。年間で10万人も受けるそうなのでITパスポートなみに多いです。こちらはP検協会が認定しており、5級から1級まで段階があります。
職業教育・キャリア教育財団が認定するJ検(情報検定)も比較的有名です。特定の資格に合格すると、日商PC検定の一部が免除されたり、基本情報技術者試験の午前が免除されたりします。
試験は情報活用試験、情報システム試験、情報デザイン試験の3つのジャンルに分かれており、情報活用試験は3級から1級、情報システム試験は基礎スキル、システムデザインスキル、プログラミングスキルに分かれています。ただし、情報システム試験は基本スキル+プログラミングスキルでプログラマ認定、基本スキル+システムデザインスキルでシステムエンジニア認定なので、実質は2つだと思います。
CG-ART検定
今回の最後はコンピュータグラフィックス系の資格であるCG-ARTS検定です。以前は公的資格だった画像情報技能検定、通称CG検定だったものです。
マルチメディア検定、CGクリエイター検定、Webデザイナー検定、CGエンジニア検定、画像処理エンジニア検定の5つに分かれており、それぞれが、ベーシックとエキスパートの2段階になっています。マルチメディア検定がCG関連知識の全体的な土台となるもので、残りの4つがそのうえで分野が特化した検定試験になっています。
今回は利用者側での資格試験を紹介しました。実際に操作ができることが前提の試験が多いです。自身のパソコン操作レベルを図りたい場合はご検討ください。