IT系資格について(その11)

今回もIT系資格について紹介します。今回は、民間資格のうち、プログラム言語に関する資格についてお話しします。

プログラム言語とは

プログラム言語といわれても、ピンとこないですよね。もしかしたら、理系の方だと「VisualBASIC」とか、古いと「COBOL」「FORTRAN」「PL/I」とか、最近だと「Python」とか知っているかもしれませんね。

プログラム言語とはプログラム(ソフト)を作成するために作られた人工言語です。言語という理由は、記号と規則を理解すれば、そのプログラムが何をしようとしているのかが言葉的にわかるようになっているからです。種類自体は8000種類以上あるといわれており、世界での人間の言語の7000種類以上よりも多いようです。

とはいっても、よく使われているプログラム言語は限られています。主にWeb開発で使われている前回少し紹介した「JavaScript」や「PHP」、「Ruby」、最近人気の「Python」、基幹システム開発で使われる「JAVA」「C++,C#」、iPhoneやMACのアプリ開発に利用される「Swift」、Googleの開発した「Go」などがあります。

まずは、この中で、ITSSのマップに掲載されている資格を紹介します。

Ruby(日本発のプログラム言語)

最初は「Ruby」です。この言語は開発者がまつもとゆきひろさんという日本の方で、トヨタケーラム(現在のトヨタシステムズ)にいたときに開発されたものです。日本発とはいえ、その利用のしやすさから世界中に広まっています。

この資格試験がRuby技術者認定試験です。GoldとSilverの2段階があり、それぞれ、ITSSのレベル2、レベル1になっています。Ruby Associationというところが認定しています。レベル1とはいっても、プログラム言語なので、ちょっと難しいかもしれません。

PHP(WordPressの開発言語)

次は「PHP」です。昔は「Personal Home Page Tools」の略称から「PHP Tools」と呼ばれていますが、今は「PHP: Hypertext Preprocessor」という再帰的頭字語(正式名称にその略語自身が含まれている)が正式名称になっています。

名前の由来のとおり、Webアプリケーションを開発する際の言語としてよく利用されており、Webサイトの記述言語であるHTMLの中に直接記述することもできます。Webサイトの構築ソフトとして有名なWordPressもこの言語で作成されています。

この資格試験がPHP技術者認定機構が認定しているPHP技術者認定試験です。段階は初級(レベル1)、準上級(レベル2)、上級(レベル3)となっています。ただし、PHPはバージョンアップが比較的早く、試験もPHP5、PHP7、PHP8を選ぶようになっています。

XML(電子納品の管理ファイルで利用)

最後にXMLです。これは拡張可能なマーク付け言語と呼ばれているもので、普通の方にはピンとこないと思いますが、建設業で公共工事では、竣工時に書類を電子納品します。この電子納品で利用する管理がいるがXMLを利用しています。

この資格試験がXML技術者育成推進委員会が認定しているXMLマスターです。ベーシックとプロフェッショナルがあり、プロフェッショナルはさらにアプリケーション開発とデータベースに分かれます。ベーシックがレベル2、プロフェッショナルがレベル3に該当しています。

上記3つはITSSに登録されている資格ですが、これ以外にもPython3エンジニア認定基礎試験や以前紹介したOracle認定JAVAプログラマ、C言語プログラミング能力認定試験などがあります。

とはいっても、今回紹介したものは、ソフト開発に関わらない限りは、たぶん、取得不要だと思います。あえて言うならば、XMLマスターのベーシックは勉強すると電子納品の管理ファイルの中身がよくわかるので、チェックシステムに通らないといったときに役立つかもしれません。今回もこんな資格があるんだと知っておくだけでもいいです。

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