IT系資格について(その16)

今回もIT系資格について紹介します。今回はIT資格の中でも、CADに関係する資格について紹介します。

建設業において、CADは切っても切れない大事なツールです。土木では、電子納品でCADは必須ですし、建築でも2次元から3次元に移行しつつあります。そのために習得すべき知識は多くなっており、体系立てて身につけるには資格取得はいい手段だと思っています。

汎用CAD資格

さて、1つ目はCAD利用技術者試験です。こちらはコンピュータ教育振興協会が認定している資格です。2次元CADと3次元CADで分かれており、2次元CADは基礎、2級、1級で、1級はさらにトレース、建築、機械に分かれています。3次元は2級、準1級、1級と分かれています。上位資格は筆記だけでなく、実技試験もあるので、実践的な力を確かめることができます。

コンピュータ教育振興協会では、ほかにCGインテリア向けであるSpace Designer試験や機械CADから連携する3Dプリンター活用技術検定といったものも認定しています。

2つ目は建築CAD検定です。こちらは全国建築CAD連盟が認定しており、4級、3級、2級、准1級となっています。実技試験であり、30年以上の歴史がある資格です。JW_CADでの受験生が多いようです。なお、4級は高校生のみ受験できます。

3つ目はCAD実務キャリア認定制度です。TCADs(Test ofCAD for skill)とも呼ばれています。機械部門と建築部門に分かれて、筆記と実技を受けるようになっています。

4つ目は3次元設計能力検定です。3次元は2次元と違ったノウハウが必要であり、その知識が身についているかを確認します。レベルではないのですが、3次元CADコースが初心者、図面作成コースが図面のプロ、プロ設計者コースが設計もできるプロといった位置づけになっています。ただし、イメージ的には製造業向けといった感じでした。

5つ目はCADインストラクターです。建築、機械・設備・電気、土木のそれぞれの分野別になっています。日本インストラクター技術協会が認定しており、この協会ではたくさんの認定資格があります。CADインストラクターは在宅試験で、詳細がわかりませんでしたが、筆記試験のようです。

ここまでは、汎用的な資格で、次からはベンダー資格です。

ベンダーCAD資格

6つ目に紹介するのはオートデスク認定資格です。世界トップシェアのAutoCADのメーカーであるオートデスク社のベンダー資格となります。大手ゼネコンやハウスメーカーはほぼこのCADかそれの業界用だと思います。認定ははAutoCAD、Revit Architecture、Fusion 360の3つのCADソフトに対してあります。AutoCADだと、ユーザー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートと4段階ありますが、ユーザーが初心者向けです。

7つ目は、Vectorworks操作技能認定です。こちらはマックを中心に人気のCADで、以前はMiniCADと呼ばれていたものです。1999年にVectorWorksに名称を変更して、2009年よりVectorworks(wが小文字)になりました。3次元も使えて、永久ライセンスは今も販売されていることから、根強い人気があります。こちらの試験は7割以上正答するとベーシック認定で、9割以上だとアドバンス認定と正答率で認定が変わる仕組みになっています。

7種類のCAD資格を紹介しましたが、CADは資格がなくてもできるため、資格取得は強くはお勧めしませんが、実力を確認したいといった要望があれば、CAD利用技術者試験かオートデスク認定資格がお勧めになると思います。

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