IT系資格について(その14)

今回もIT系資格について紹介します。今回は、民間資格のうち、ITSS+関連のIT系資格について紹介します。

ITSS+

ITSSは最新版でも2011年策定であり、最近のIT分野は少し網羅ができていない感があります。その補完的基準がITSS+です。こちらは2017年に策定後、毎年少しずつ改訂されています。

追加されたIT領域は「データサイエンス領域」「アジャイル領域」
「IoTソリューション領域」「セキュリティ領域」の4つです。なるほどといった領域が選定されていると思います。しかし、今まで参考にした資格とITSSのマッピングのようなものはまだなさそうです。

そこで、私の独断ですが、上記に関連したいくつかの資格を紹介したいと思います。

データサイエンス

まずは、データサイエンス関連からです。最初はその名の通り、データサイエンティスト検定です。2021年から始まった資格なのでまだこれからといった感じです。現在はリテラシーレベルという初級レベルを受けることができます。

これ以外だと少し領域が外れるかもしれませんが、日本ディープラーニング協会が実施しているG検定、E資格があります。G検定は一般の人向け、E資格は技術者向けです。AI関連が範囲ですが、データ分析も重要な要素となっています。こちらはAI関連資格として最近人気が出ています。

ネットのデータ分析だと、ウェブ解析士があります。いわゆるウェブへのアクセスデータを分析して、デジタルマーケティングでより成果をあげるための資格です。ウェブ解析士、上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスターの3レベルがあります。これ以外にはWebアナリスト検定があります。さらに、ベンダー資格ですが、Googleアナリティクス個人認定資格(略称GAIQ)はウェブでのアクセス解析では一番利用されているGoogleアナリティクスの資格なので、人気があります。

アジャイル開発

アジャイル開発は、以前も紹介しましたが、迅速さを優先する開発で、設計・開発・テストを繰り返しながら、最終ゴールに向かっていく、反復型・適応型の開発です。

そのアジャイル関連は、まず紹介するのはアジャイルソフトウェア開発技術者検定です。アジャイル開発の基礎知識を身についているかを確認するには適した試験です。レベル1とレベル2があります。レベル2は少し難しそうです。

アジャイル開発の中で、いくつかの開発手法があります。その一つにスクラムという手法があり、これには国際資格があります。認定団体が3つあって、CSM、PSM、LSMとそれぞれ資格名がありますが、知名度的にはCSM(認定スクラムマスター)が一番高そうです。

IoTソリューション

IoTソリューション関連は、少し広い範囲になりますが、情報処理技術者試験のエンベデッドシステムスペシャリスト試験が一番です。レベル4の資格なので、難易度は高いですが、信頼度も高いです。エンベデッドとは組込みのことで、専用機械に専用ソフトを組込み利用します。昔は単体で動いていましたが、今はネットワークを使うことが多く、まさにIoTにあった資格になっています。

民間資格だと、IoT検定とIoTシステム技術検定があります。IoT検定は、IoT検定制度委員会が認定している資格で、IoT検定ユーザー試験パワー・ユーザーとIoT検定レベル1試験プロフェッショナル・コーディネータがあります。本当はこの上位にエンジニアとアーキテクトがあるのですが、まだ準備中のようです。

IoTシステム技術検定は、モバイルコンピューティング推進コンソーシアムが認定しており、基礎、中級、上級があります。これ以外にもモバイル技術基礎検定、モバイルシステム技術検定1級・2級、ワイヤレスIoTプランナー検定といった資格も認定しています。

セキュリティ(追加)

セキュリティ関連は、以前紹介しているものは省略しますが、それ以外だと、セキュリティ対策推進協議会が認定するSPREAD情報セキュリティサポータ能力検定とSPREAD情報セキュリティマイスター能力検定があります。地域のIT化支援を行う人向けの資格と少し変わっていますが、基本的な事項を抑えたい人にはいいと思います。

いずれも今後、ニーズが高まる分野なので、興味のある方は初級レベルの資格を勉強してみてもいいと思います。

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