Windows10時代のメインメモリ

今回はWindows10利用時のメインメモリについてお話しします。

Windows7の延長サポートが2020年1月14日に終了して、9ヶ月以上が立ちました。Windows8.1は2023年1月10日なので、まだ問題ありませんが、多くの方がWindow10に移行されたと思います。

特にWindows7からWindows10への無料アップグレードを行っている方から「最近、なんか以前より遅い感じがするのだが」という相談を受けます。CPUやHDDが原因の場合もありますが、メインメモリの容量不足やOSが原因のことが多いです。今回はそのあたりを中心にメモリのお話しをしていきます。

まず、Windows7と10の当初のシステム要件はほぼ同じでした。しかし、インターネット時代が標準となり、セキュリティソフトや更新プログラムのチェックソフトなどメモリに常駐するソフトが増えてきたために本当に必要な大きく変わっています。

要件上は当初は32bit版で1GB以上、64bit版で2GB以上ですが、バージョンが1607になってから32bit版も2GB以上になっています。つまり最低2GBあれば大丈夫な感じがしますよね。

しかし、実際は32bitで4GB、64bitで8GBが現実的推奨ラインです。ちなみにバージョン2004からはOEM版(パソコンに最初から入っているWindows10)は32bit版がなくなります。これから買うものは64bit版が標準だと思ってください。

さて、メモリ不足ですが、理由はいくつかあります。インターネットが高速化して、気軽に高解像度の動画を見えるようになったこともありますし、エクセルやワードだけでなく、ブラウザやメール等複数のソフトを同時起動することも増えてきたこともあります。これらは利用者側がわかる表の理由です。

一方、Windows10を動かす部分だけでなく、利用しているソフトの多くがすぐに起動できるようにとかセキュリティ対策の関係上でメインメモリに常駐している裏の理由もあります。起動直後に何もソフトを利用していない状態でタスクマネージャーを開くと見知らぬソフトがたくさん起動していて、2GB以上利用していることにびっくりするかもしれません。

「なら、増やせばいいんじゃないの?」ということになりますが、ここで簡単にいかないのがWindows7から10にアップグレードしたものです。Windows7時代はまだ、ソフトウェアが32bitが主流だったこともあり、OS自身が32bitのままなのです。これをアップグレードしてもWindows10も32bit版です。このため、たくさん増設したくても最大メモリは4GB以上は認識しません。これは32bitの制約条件です。ちなみに64bit版はHOMEエディションで128GB、他は2TBまで認識できます。

「じゃあ、私のはWindows10で買ったから大丈夫」といってもらいたいところですが、少し前の一部のパソコンは32bit版でインストールされている場合もあるので確認が必要です。

なので、Windows10の32bit版をお持ちの方は64bitのWindows10をクリーンインストールするしかメモリを増やしてもあまり意味がないことになります。クリーンインストールすると予め入っていたソフトは全部なくなり、再インストールできない(32bitでないと動作保証されないとか、インストールディスクがないとか)ソフトは利用もできなくなるのでよく利用状況やソフトの再インストール条件を調べてから実施してください。なお、ソフトの理由で64bitにできない方は、常駐ソフトを減らせるよう要らないソフトをアンインストールすることをお勧めしています。(常駐ソフトだけを外す方法もありますが、少し煩雑なので使わないのを削除するほうが容易)

64bit版の方はメモリの増設は有効です。ただし、こちらもノートパソコンの仕様によって、オンボード(マザーボードに直付けしてある)とか機密性確保のためにカバーが開けられない等で交換ができなかったり、できても、1スロットしかなく、元のメモリを外して交換しないとダメなものもあります。こちらも説明書や仕様書をよく読んでから準備してください。

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