今回もパソコンの選び方の番外編として、ディスプレイ(モニタ)の選び方に関するポイントを紹介します。
前回は形状関係の話をしました。今回は入出力端子についてお話しをしていきます。
(9) 入出力端子
ディスプレイの入力端子はパソコンの選び方2019(その3)でも紹介しましたが、改めて簡単な説明をしておきます。
主流はHDMIです。テレビ用で規格がスタートしていますが、事実上パソコンでも標準化しています。つまり、HDMIがあれば、Blu-layレコーダーやゲーム機もつなぐことが可能です。もちろん、音声出力はスピーカ内蔵か出力端子が必要です。あと、注意事項が1つあります。HDCPという著作権保護の規格があり、これに準拠していないとブルーレイディスクとかが見られないので必ずメーカーサイトやパンフレットで仕様を確認しましょう。
この次に多いのがDisplayPortです。こちらはパソコン用規格なのかHDMIへの変換が比較的簡単にできるので将来HDMI機器をつなぐことになっても安心です。逆にHDMIからDisplayPortの変換はできなくはないですが、変換ケーブルが高いのでどちらを取るかとするならばDisplayPortをお勧めします。また、このDisplayPortはデイジーチェーンと呼ぶディスプレイからディスプレイへの接続もできる場合があり、マルチディスプレイを実現したい方にも有望です。この場合は端子が映像出力ができるかどうかの確認が必要です。
あとは最近増えているのがUSB-Cです。パソコン側にUSB-Cがある場合(特に最近のノートパソコン)で仕様次第ですがUSB経由でディスプレイに接続することができます。HDMI同様、映像と音声を両方やりとりできます。さらにUSB-PD対応であれば、ディスプレイ側から電源供給をしてもらえるので、USB-C一本で映像・音声・充電が可能になります。営業や現場の方だと外出時はバッテリー駆動で、ノートパソコンを使って、事務所ではUSB-C一本つないでマルチディスプレイと充電対応といった使い方ができます。ただし、PD対応は30Wから90Wといった供給電力の違いもあるので自分のパソコンの仕様と良く見比べてください。
ここからは少し古いパソコンを持っている方用ですが、D-Sub15ピンとDVIです。D-Sub15ピンはアナログ信号です。結果として画質が落ちます。パソコン側がこれかしかない場合は仕方がありませんがそうでない場合はデジタル信号がでるHDMIかDisplayPortもしくはDVIにつなぎましょう。
DVIはおもにDVI-A(アナログ),DVI-D(デジタル),DVI-I(兼用)のいずれかがあります。形状でわかるのですが微妙な違いなので注意してください。こちらもパソコン側がこれしかない場合以外は使わない方がいいです。デュアルリンクという方式を使わない限りフルHD以上画面解像度が出せないからです。
映像入力以外で重要なのが音声出力です。ディスプレイのスピーカーはあまり出力の高いものがなく、音的には今一歩ということもあります。そのため、スピーカーやヘッドフォンをつなげる音声出力はできればあるといろいろな面で助かります。特にテレビ会議などは相手の声がまわりに聞こえないほうがいいときもあるので、重宝します。もちろん、パソコン側から音声出力をしてもいいのですが、デスクトップ型で机の下等に本体が設置している場合は好きな時につなげるので便利ですよ。
同様にUSBハブが内蔵されていて、ちょっと周辺機器をつなぎたいときに別途USBハブを用意しなくていいといったものもあります。利用頻度としては低いので、あればラッキーぐらいでいいと思います。
それ以外で最近よくあるのがWebカメラです。テレビ会議やゲームの実況中継なのでニーズがありついているのもあります。また、有線LANが内蔵してあり、パソコンなしで動画が見れるものもあります。
ディスプレイの入力端子は基本自分がもっている機器に合わせて購入するのが一番ですが、将来性も考えるとHDMIやDisplayPortが複数ついているものをお勧めします。