今回もテレワークが増えたことで購入を考えている人向けにパソコンの選び方についてお話しします。
前回はまずは見た目ということでパソコンのサイズでメリット、デメリットを踏まえたおススメをご紹介しましたが今回は中身ということでテレワーク向けのポイントをお話しします。
(2) パソコンの性能
まずは心臓部であるCPUからです。とはいっても最近のCPUは性能があがり、技術計算やエクセルでの大量なセルの再計算でもやらない限り、最高機種を選ぶ必要はありません。(ただし、3DCADやフルHDの動画編集の場合は要検討)注意事項としては2つあります。
まず1つ目の注意事項はCPUの種類です。主なCPUメーカーが2つあります。インテル社とAMD社です。以前は圧倒的にインテルが強かったのですが、最近はAMDが盛り返してきています。そのため、パソコンによってはAMD製のCPUが内蔵していることもあるのでよくカタログをみましょう。さらにそれぞれにコア数(同時処理数)やクロック数(処理スピード)の組合せでいろいろな名称のものがあります。ざっとあげると下記のようになります。
インテル:Core i9,i7,i5,i3、Pentium、Celeron、Atom
AMD:Ryzen 9,7,5,3、Athlon,A12,A10,A8,A6,A4
並びは高性能から低性能に向けて並べてあります。たくさんありますよね。実は実際はCore i7 10510U,Core i7 1065G7といった世代や性能を表す記載が後ろについているのですが、初心者ではとても判読は難しいので、先ほどの単位で見るようにしてください。
目安としてはメールやネット閲覧程度であれば、Pentium以下やAthlon以下でも大丈夫です。エクセルやワードをそれなりに使うのであればCore i3,Ryzen 3以上を選んでください。技術計算やCAD等の作業が増えそうであれば、Core i5以上を選びましょう。ただし、あとでお話しするメモリが多いほうがいい場合もあるので、予算によってはCPUをむやみにいいものにしないようにしてください。
あともう一つ注意事項として、ほぼ毎年CPUは新しいものがでます。インテルは第10世代、AMDは4000番台がこれから登場する予定です。(一部は登場済)新しいほうがいいのですが、1世代前のほうがお値打ちだったりします。また、同じCore i3でも、ノート型はコア数(同時処理ができる計算部)が2個、デスクトップ型は4個と異なる場合があります。一例を挙げてみるとCore i3 9100はデスクトップ型で4コアで、Core i3 8130Uはノート型で2コアです。第9世代と第8世代の違いもありますが、数字だけではよくわからないですよね。両方とも新製品として、普通に売っているのがさらに困ります。
組み合わせが多すぎてお勧めというのが言いづらいのですが、簡易な業務ならCore i3かRyzen3、少しいろいろやるならCore i5かRyzen5を目安にしてください。世代は新しいほうがいいですが、予算によっては一世代前の一ランク上を選んでください。
次にメモリです。こちらも規格はいろいろあるのですが、CPUによって種類はある程度特定されるので、容量だけ見ていきましょう。
目指すサイズは8GBです。4GBでも動かないことはないのですが、知らないうちにウイルス対策ソフトや各種ソフトの更新確認アプリといった常駐ソフトが容量を消費しています。また、ビデオカードを別にしない場合はビデオカードの利用メモリと共用することが基本ですので、こちらでも容量を消費しており、思ったより少ないなぁということが出てきます。そのため、8GB欲しいです。なお、複数のソフトを立ち上げっぱなしで操作したい方には16GBをお勧めしています。
あと注意してほしい点として、デスクトップ型はあとからメモリの追加は可能なことが多いですが、ノート型は最近はオンボードといって、メモリスロットのない交換不可なタイプが増えてきています。少しでも軽量化するとか製造コストを下げるためとかのためです。また、スロットがあっても防塵や防水の関係で交換に手間がかかる場合もあります。
そのため、昔の知識で「メモリなんて後から追加すればメーカー純正より安くていいだろう」と考えていると痛い目にあう場合がありますので注意してください。カタログやメーカーサイトの仕様を見て、スロットがあるのか交換できるのかを確認する必要があります。「大変そう」と思ったかたは最初から必要な容量のメモリで購入することをおすすめします。