パソコンの選び方2020【テレワーク】(その3)

今回もテレワークが増えたことで購入を考えている人向けにパソコンの選び方についてお話しします。

前回はまずは性能ということで、CPUとメモリのことをお話ししましたが今回はその続きで、補助記憶装置とバッテリーについて紹介します。

(3) パソコンの性能(その2)

補助記憶装置と言われてもピンと来ない人が多いと思いますが、ハードディスクやSSDといった作成した文書や表計算のファイルを保存する部分です。

以前リムーバブルメディア(その5)でも紹介しましたが、ファイルそのものは外付けの装置に保存することはできます。ただし、基本ソフトであるWindowsやExcel、Wordといったソフトは内蔵したものに入れる必要があります。

SSDかハードディスクの選択になるのですが、できれば容量が少なくてもSSDを選んでください。Windowsやソフトの起動が格段(だいたい10倍から100倍)に違うので、よほどの容量を望まない限りSSDを選択しましょう。

細かい話をするとSSDも接続方法にもいくつか種類があります。パソコンの選び方2019(その7)で紹介したM.2スロットでNVMe対応が理想ですが、値段が高くなるので、予算に余裕があまりなければ、どの接続方法でもよしとしてください。

さて、容量ですが、WindowsとOfficeを入れるだけならば、50GBもあればいいです。しかし、空き容量がないとエラーが出やすいので、128GB以上が最低ラインだと思ってください。テレワークだけならこれでも何とかなりますが、普段も業務に使いたいのであれば、256GB、写真や動画も入れるのであれば512GBのものを選びましょう。

ノートパソコンに限定すると軽量化、薄型化を進めた結果、以前のようにハードディスクやSSDを交換できないタイプが増えてきました。そのため、容量についてはある程度利用内容を吟味してから決める必要があります。

ただし、先ほどもお話ししたように外付記憶装置を使えば容量はいくらでも増やせます。また、ネットワーク型記憶装置(NAS)を使えば、WiFi経由で保存できるので、余分な線をつなぐことなくファイルを保存することもできます。おおよその目安で容量を決めて足りなくなったら、外部に保存するようにしましょう。

次はバッテリーです。持ち運びが多く、会議場所に電源を取れる場所があまりない場合はとても重要な要素になります。特に一人で使うのではなく、複数の人で共有する場合、後半の会議の人がバッテリー切れではかわいそうですよね。

こちらも軽量化、薄型化を進めた結果、以前のように交換できるタイプは少なくなっています。なので、購入時にどのような利用をするのか、特に電源のない場所での連続使用時間を検討しましょう。

どれくらいの時間使えるかはカタログに掲載してあります。計測方法はJEITAバッテリ動作時間測定法(Ver.2.0)が一般的ですが、ネットに接続した状態での計測方法ではないので、使用時間の1.5倍から2倍ぐらいもつものを選ぶことをお勧めします。

もちろん、こちらも大容量のモバイルバッテリーでカバーできる方法もあります。最近のノートパソコンは以前より消費電力が小さくなったためモバイルバッテリーでもカバーできるものが出てきているからです。

なお、おうちで使うテレワーク用でデスクトップ型の場合は無停電電源装置を検討してください。ノートパソコンのように何時間とはいかず、10分程度しか持たないことが多いのですが、落雷等による停電や電気トラブルによる瞬断(瞬電)によりせっかくの作成したファイルがなくなったり、最悪パソコンが壊れることもあります。頻度的には少ないですがゼロではありません。業務用で利用するのであればセットとして考えてもらうことをお勧めします。

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