パソコンの選び方2019(その2)

前回に引き続き、パソコンの選び方を紹介します。前回同様、インターフェイス(他の機器との接続)に関してです。

前回はWi-Fi6とBluetooth5.0の無線の話でした。今回は有線のお話しをします。

有線といっても大きくは3つの系統にわかれます。一つはLANつまりネットワーク関連です。もう一つはディスプレイにつながる画像映像関連です。最後にパソコンの周辺機器関連です。今回は有線LANであるイーサネットのお話しをします。

2.有線LAN

前回、もう時代は無線の世界といった感じの終わり方でしたが、安定した高速通信を行うのであれば、有線は欠かせません。速度も確実に向上しています。イーサネットの規格は最近はほぼ1GBpsである1000BASE-Tが一般的ですが、少し古かったり、低価格だと100MBpsのものも見受けられるようです。規格は流れるデータ速度で決まっており、

100BASE-TX(IEEE802.3u) :速度   100M( 0.1G)bps
1000BASE-T(IEEE802.3ab):速度  1000M( 1G)bps
5GBASE-T(IEEE802.3bz) :速度  5000M( 5G)bps
10GBASE-T(IEEE802.3an) :速度 10000M(10G)bps
40GBASE-T(IEEE802.3bq) :速度 40000M(40G)bps

この上にも100G,200G,400Gとデータセンター向けのような規格もありますが、みなさんが意識するのは10GBASE-Tまででしょう。

10Gbpsはまだまだ先のようなイメージですが、ルーターやハブ、デスクトップ用のLANボードもネットで普通に購入することができます。インターネットサービスでもauひかりやNURO光で2018年春から提供が始まっています。もう環境を整備できる段階に来ています。

「スピードが何種類か分かれていることはわかったけど、それで何に注意すればいいの?」と聞かれそうですが、ポイントは3つです。

まずはパソコンの接続部であるイーサネット・コネクターです。困ったことに接続する形状は昔も今もずっとRJ-45(8芯)なので、パッと見はどのスピードでつながるかが初心者にはわからないことです。(ちなみに電話線の接続部はRJ-11(6芯)似てるけど違います。正確にいうと後述するCAT7からはコネクタも変わります。)

これはカタログを見るか、パソコンを立ち上げた状態で右下にあるネットワークのアイコンを右クリックし、ネットワークと共有センターを開くをクリックしてからイーサネットと書かれている青い字をクリックすると仕様速度がわかります。これから買う場合はカタログを見て、1000BASE-Tと書かれていればとりあえずOKです。

次にハブやルーターです。こちらは直接機器に記載していることもありますから機器を見てみましょう。ただし、1000Mと書かれておらずGigaと書かれている場合もあります。カタログは1000Mと書かれているので初心者はカタログの仕様欄を探すことをお勧めします。

最後にケーブルです。これが意外とネックなのです。パソコンやハブといった機械は早くするには新しいものが必要だというのは何となくわかるのですが、ケーブルも速さによって規格があるのはあまり知られていないようです。先ほどの規格に合わせると

100BASE-TX:ケーブルCAT5以上
1000BASE-T:ケーブルCAT5e,CAT6以上
5GBASE-T :ケーブルCAT6以上
10GBASE-T :ケーブルCAT6A,CAT7以上
40GBASE-T :ケーブルCAT8以上

といった感じになります。CATとはカテゴリーの略で数字が大きいほど性能がよくなります。

実はケーブルは配線するのが大変なのでついつい昔のものをそのまま使っていることがあります。しかし、これが通信速度のネックになることがあるのです。CAT(カテゴリー)の数字が小さくてもそれなりに流れるようですが、速度にあったケーブルを購入することをお勧めします。今ならCAT6のケーブルがお手頃です。

有線LANは本体だけでなく、周辺機器やケーブルも状況によって新しくしないとせっかくの性能を発揮しないと覚えておいてください。

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