経営事項審査

経営事項審査はご存知ですか?公共工事の入札に参加するうえで必須の審査です。

建設業における公共工事で、元請として工事を行うためには施工能力や経営状況に不安があってはならないとため、工事規模に応じた実力を客観的に指標にする必要がありました。

そのために建設業法第27条の23に経営事項審査を受けなさいと記載されています。たぶん、他の業界にはないユニークでかつなかなかシビアででも一つの経営の目安になるだろう指標です。

民間工事のみだったり、下請中心の建設業者には関係ありませんが、多くの公共工事関係者には必須の審査です。とはいえ、審査内容を細かく把握している方は少ないようです。評価方法自体も時代に応じて加点内容や重みづけが変わります。

完成工事高が高いために利益を意識しない受注を行う。最悪は赤字受注に走ったりする。技術職員数の影響が高いために現場経験の少ない資格保有者がいたりと課題もあるのですが、大きな業界での会社の実力を見る一つの指標としてはとても有効です。

さらに、この審査結果はだれでも見ることができます。基本は最新版に評価だけですが、サイトによっては有料で過去10期分まで閲覧可能なサービスもあります。上場していない小規模な企業でも公共工事の入札に参加している企業はすべて見ることができます。個人的にはこれだけ経営状況をわかりやすい業界はないのにも関わらず、低い評価なのが悲しいです。あと、できれば他の業界にも展開して経営の見える化を図って、もっと経営指標に関心を持ってもらえるといいのにと思っています。

さて、少し脱線しましたが、経営審査事項で抽出された指標はそのまま経営改善の指標にも使えます。同地域の同規模の他社との比較も簡単にできるので、自社の弱点強化にも使えます。単なる入札資格としてでなく、経営に役立てることも考えてみてください。

◆経営審査事項 -Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E5%96%B6%E4%BA%8B%E9%A0%85%E5%AF%A9%E6%9F%BB

Wikipediaのページです。計算は下記のサイトがわかりやすいですが、手順や分析機関、歴史がわかりやすいため、最初に見るページとしてお勧めしています。

◆経審と経営状況分析の解説
http://keisin.k-core.co.jp/

分析機関の1つである建設業経営情報分析センターが提供している経営状況分析の詳細な説明が掲載されているサイトです。どんな計算をして点数を決めているかがよくわかります。また、過去の改正内容もわかりますので、時代によって変化してきた理由がわかります。点数アップのポイントも書かれています。

◆一般財団法人 建設業情報管理センター
http://www.ciic.or.jp/

経営審査事項と検索すると最初に出てくるサイトです。2004年まで唯一の経営状況分析機関だったこともあり、情報は豊富です。特に[経営状況分析のご案内]-[各種資料]で関連法令が見れます。また、結果と元にまとめた建設業の経営分析が[講習会・刊行物]-[建設業の経営分析]で過去7年ぐらいは詳細が見ることができます。建設業の経営状態の傾向や目標設定の参考になります。もちろん、経審の結果もわかります。
◆経審トレンド10
https://www.wise.co.jp/trend-web/default.asp

分析機関の1つであり、建設ソフトのメーカーであるWISEが提供している複数年の経審結果がわかるサイトです。3年までは無料登録で5年以降は有料です。見やすい一覧になっているので便利です。

◆建設業ニュース
http://mfac.co.jp/mfacnews/

分析機関の1つである経営状況分析センターが提供するニュースページです。建設業全般のニュースですが、経営事項審査に関するニュースが多いため、新しい情報を入手したい場合はお勧めのページです。

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