建設資格・工事実績管理システム(その3)【CORINS,TECRIS】

今回も施工管理アプリ・サービスから派生して建設資格・実績管理アプリ・サービスについて、お話します。

前回は技能者の実績管理をお話しましたが、公共工事においては細やかな工事実績も重要です。入札資格に関係するからです。

工事実績と現場監督の実績

さらに現場監督の実績も入札には関係していきます。監督の経験が左右するような大きな工事は入札要件に配置技術者の実務経験を求められます。その実績把握の仕組みが必要です。設計業務も同様に実績管理が必要です。

歴史的には現場監督・設計技術者の実績管理が先行して、その後で技能者の実績管理という流れですが、紹介は逆になってしまいました。

コリンズ、テクリス

公共工事での工事実績管理に関してのシステムはコリンズ・テクリスと呼ばれるものがあります。

コリンズはCORINS(COnstruction Records INformation Service)のことで、工事実績情報システムと呼ばれています。テクリスはTECRIS(Technical Consulting Records Information Service)のことで、業務実績情報システムと呼ばれています。

コリンズが工事に関するシステム、テクリスが業務(いわゆる測量・調査・設計)に関するシステムです。一般的な建設会社であればコリンズで、建設コンサルタントであればテクリスが、メインのシステムになります。

仕組みとしては、市町村等の公共機関が入札や発注時にコリンズ及びテクリスを検索して、当該企業の過去実績を確認し、入札や発注の目安にします。

企業だけでなく、配置技術者の工事経歴も閲覧できます。例えば、入札要件に●●工事で▲▲m2の補強土壁工の管理実績があるものを配置するといった指定をして、要件に該当しているどうかをコリンズで確認するといった使い方もあります。

公共工事なら500万円以上、業務委託なら100万円以上が登録義務になっています。全市町村というわけでもなさそうですが、ほとんどの市町村は利用しているので、公共工事に参画するなら必須のシステムだと思った方がよいです。

なかなか項目が多く、記載するのが大変ですが、実績管理が公的機関でできているのはありがたいと思います。

◆コリンズ、テクリス
https://cthp.jacic.or.jp/

コリンズ、テクリスの公式サイトです。概要はメニューの受注企業の皆様へでわかります。詳細は、コリンズ、テクリスのメニューに登録方法もわかります。項目定義書でどんな情報を登録するかも見ることが出来ます。

◆マニュアル
https://qa-ctjacic.dga.jp/faq_detail.html?id=421&category=&page=1

コリンズ、テクリスのマニュアルページです。上記からもたどり着けないことはないですが、探しにくいのでリンクを掲載しておきます。わかりやすいので詳細を知りたい方はPDFをダウンロードしてみましょう。

◆入札のコリンズ登録・テクリス登録とは?
https://www.shigyo.co.jp/search_post/nyusatsu/corins-tecris/

サポート行政書士法人のページです。コリンズ、テクリスの概要を知りたい方は一ページでまとまっているので、ざっと読めていいと思います。

◆CORINS-EX
https://www.const-ic.com/corins/index.html

建設情報化協議会が提供しているCORINSデータの自社管理システムです。自社だけのデータを管理できるので便利ですが、現在販売されているのかがちょっとわかりませんでした。

◆多くの方はCORINS登録で損をしている
https://gscolabo.co.jp/contents/corins/

行政書士Co-Laboのブログページです。触った人ならわかるちょっとしたテクニックが記載してあります。発注者に聞く必要はありますが、ありがたいヒントだと思います。

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