建設業業務管理アプリ・サービス(その3)

前回に引き続き、業務管理アプリ・サービスについて、お話します。

前回お話ししたように営業、現業、内業を電子情報でつなぐのは効率もよく、ミスも少なく、結果としてトラブルも少ないといいことが多いですが、そのために各部署での情報入力とその精度向上が重要になります。

工事規模や工事種別に応じた入力パターンを用意したり、慣れた人と不慣れな人、部署間をつなぐコミュニケーションツールを準備することが必要なことは前回もおはなししましたが、これらを運営する組織的な体制をつくることが大切です。

システムそのもの(ハード、ソフト、ネットワーク、クラウド等)の管理はベンダーさんに外注しても問題ありませんが、業務でタイミングよく必要情報を入力する流れや施工情報等を表示する手順は自社で準備する必要があります。

動画マニュアル、新人・中途採用への操作教育

具体的にはパターンに応じた動画マニュアルを作成し、いつでも見れるような場所(ファイルサーバーやオンラインストレージ)に保存しておき、目次として利用できるHTML形式のリンク集やエクセルでの一覧表とセットにしておきます。

また、初めての新人、中途採用の社員向けに入門編の教育を行います。これには習熟度の低い社員も参加できるようにしておくと会社全体のレベルアップが図れます。

システム操作が得手なメンバーを各部署に分散しているような工夫も必要です。身近に相談できる人がいるとシステムの習熟度は上がりやすいです。

中級者向けの情報提供

便利なショートカットキーやテンプレートなど生産性向上ができる中級者向けの情報提供ができる社内用掲示板があるとよりいいです。このような情報提供は自主的にはなかなか難しいので、年に1回ぐらいは自分が便利だと思う操作紹介といったイベントなどを実施して、金一封などをつけて半ば強制的に集めるのもいいです。

公式なIT利活用の推進組織

新人への教育や人の配置、イベント開催や情報提供など業務の片手間では無理だと思います。会社として公式な委員会活動や兼任可能な部署を設置し、組織的に活動できる仕組みを準備しましょう。

どんなシステムでも効果が出るかどうかのカギは人です。人の育成なしに期待した成果はでないと経営陣は認識することが最重要だと思います。

◆PImacs
https://www.scsk.jp/product/common/pimacs/index.html

建設工事及び住宅基幹業務管理パッケージシステムで、建設、新築、分譲と建物に応じて選べます。アドオン開発もできるので自社オリジナル機能も持たせることができます。

◆BUILD-U Premium
https://www.unitec-net.co.jp/service/buildup

ユニテック社の建設基幹業務システムです。以前、工事情報管理システムを紹介しましたが、こちらは受注から入金、実行予算とお金の管理を軸にオプションで機能を追加する統合システムです。

◆DENSOL
https://solution.keng.co.jp/solution-service/densol/

工事・保全会社向け業務管理ソリューションとして、提供されているサービスです。EAST2という基幹システムに他のシステムを連携させて利用します。

◆PMOne
https://pmone.tech/

施工・設備工事管理システムです。販売管理、工程管理、予算管理の一通りの管理はもちろん、保守システムのCSOneにも連携するので設備管理までサポートできるのはいいですね。

◆PROCES.S
https://process.uchida-it.co.jp/solution/

建設業ERPシステムです。複数のモジュールを順番に組み合わせて、ステップアップ導入ができます。電子帳簿保存法の要件を満たしているJIIMA認証を取得しており、安心してペーパーレス化を図れます。

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