リムーバブルメディア

今回からパソコンの選び方の番外編として、リムーバブルメディアに関するお話しをします。

リムーバブルメディアといわれてピンと来る人は少ないと思いますが、USBメモリやmicroSD、DVDと言われれば「ああー」とわかるのではないでしょうか。

リムーバブルメディアとは、補助記憶装置のうち、その記憶媒体が機器本体から取り外し可能なものをいいます。テープから始まり、フロッピーディスク、MO、CD、DVD、Blu-ray、USBメモリ、メモリーカードと様々なものがあります。

ただし、最近はクラウドサービスでのオンラインストレージの普及もあり、すっかり影をひそめてしまっています。とはいえ、気軽にデータを移動したり、バックアップをとっておくものとしてはまだまだニーズがあります。また、リムーバブルメディアの特徴の一つとしてメディアを読み書きするドライブが故障しても別のドライブを用意することでデータ損失はないという点も魅力です。

特にオンラインストレージに比べるとインターネットから物理的に独立させることができるためにセキュリティ確保の観点から利用している企業もあります。また、書換防止の観点から利用される場合もあります。建設業では電子納品での媒体として利用されているのはみなさんご存知の通りです。

もちろん、デメリットもあります。メディアの種類によっては磁気や電気に弱かったり、適切な温度湿度の元で管理しないとデータの読み書きが出来なくなることもあります。また、持ち運びに便利ということは盗難や紛失もあるということです。最近は少なくなってきたようですが、電車や飲食店での置き忘れに伴う情報漏えいの媒体としてもみなさん覚えがあると思います。

なお、バックアップとしては定期的にメディアの読み書きを行い、不安があれば新しいメディアへのコピーを行うことも大切です。バックアップという視点からいうと複数の媒体で保存するのがより確実だと思います。

リムーバブルメディアはいろいろありますが、今回は全体的にどんな種類があるかをご紹介します。

(1) 磁気テープ系
カセットテープのような磁気テープをケースに入れたもので、シーケンシャルアクセス(最初から順番に読み取る)しかできない上に読み書き速度も遅いですが、大容量であり、中にはTB(テラバイト)の保存ができるものもあります。

(2) 磁気ディスク系
うすい円盤状を四角ケースに入れたもので、代表的なものとしてはフロッピーディスクやZIPがあります。

(3) ハードディスク系
ハードディスクは固定型が多いのですが、抜き差しできるカートリッジ形式のものもいくつかあります。

(4) 光磁気ディスク系
レーザーと磁気で記録し、レーザーで再生することから耐久性にすぐれています。代表的なものとしてMOやMDがあり、長期保存用として人気がありましたが、今はあまり見ることがありません。

(5) 光ディスク系
パソコン系のリムーバブルメディアといえばこれをイメージする方も多いと思います。レーザーによる読み書きで比較的保存性は高いのですがカートリッジに入っていないことから保存環境に左右されやすいです。CD、DVD、Blu-rayはこのグループです。

(6) メモリ系
最近のパソコンやタブレット、Androidスマホ、デジタルカメラ等の撮影機器で主流となっている電気的に読み書きするメディアです。上記5つと違い回転させる駆動部が不要なため、小型にできることや読み書きが高速なことから普及しています。USBメモリやメモリカードがこのグループです。

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