今回もテレワークが増えたことで購入を考えている人向けにパソコンの選び方についてお話しします。
前回は大型ディスプレイとワイヤレスキーボード・マウス、スタンドの話をしました。今回は周辺環境整備という点でネットワークと家具についてお話しします。
(9) 周辺環境(室内ネットワーク、家具)
周辺環境の一つは室内ネットワーク環境です。外出用のネットワーク環境としてモバイルルーターは既に紹介していますが、さすがに動画閲覧やビデオ会議には通信料金的に不向きです。ただし、あらかじめ室内での大容量利用も前提に準備をするのであれば、UQ Wimaxのような定額の無制限のものを契約しておけば、モバイルルーターでも外出先でも室内でも気兼ねなく使えます。
既に光回線のような固定回線がおうちにあって、それを利用できる場合は、無線ルーターの増設の検討をお勧めします。今はスマホにタブレットと多くの通信機器がおうちにあふれています。光回線を契約している方なら無線環境も整備していることが多いと思います。しかし、仕事の情報を取り扱うのであれば、できれば、無線ルーター別途購入し、独立させた方がセキュリティ的にも通信回線の確保的にも望ましいです。数千円から1万円程度で購入できます。
あと意外と忘れがちなのが、LANケーブルです。無線ルーターの設置場所が光回線の親機から近ければ問題ありませんが、遠い場合は中継器機能がある無線機器にするかLANケーブルを配線することが必要になります。また、見栄えを気にする場合はモールと呼ばれるケーブルカバーも用意してください。どちらもそんなに高くはありませんし、モールに関しては100均にも売っています。
なお、ケーブルはできれば、規格CAT6以上を選んでください。配線を入れ替えることはなかなかしないので、あまり安いケーブルを購入すると通信速度が低くなり、せっかくの光回線が無駄になります。
周辺環境のもう一つは家具です。理想は専用スペースへの机とイス、照明等の新調ですが、おうちの使えるスペースも限りがあると思いますので、イスが第一優先となります。
イスはクッション性とかキャスター付きとかひじかけとか機能面はいろいろありますが、まずは高さ調整が重要です。机とのバランスが悪いと背中や腰に負担がかかります。在宅勤務で調子が悪くなった人の多くはイスがあまりいいものではないため、姿勢が悪いと聞きます。高さ調整ができれば、姿勢はかなりよくなります。
次がリクライニング(背もたれが角度調整できる)やハイバック(背もたれが頭まである)といった背もたれのきちんとしたものを選んでください。必要に応じてクッション性も考慮したほうがいいですが、キーワードは負担が少ない姿勢を維持できるかどうかです。
机は固定した専用のものがあるといいですが、難しければ、折りたたみ机でもいいです。最近は比較的大きくてしっかりした折りたたみ机も出ているので、利用できるスペースに応じて購入してください。サイズ的にはお子様の学習机やオフィスデスクを参考にして図面等を広げる場合は少し大きめなものを選んでください。
よくわからない場合は、実際に利用する機器を並べてみて、必要サイズを図る方法をお勧めしています。A3サイズの紙、ノートパソコン、ディスプレイ等の周辺機器と置くと意外と場所を取ります。奥行きを優先するのか幅を優先するか利用できるスペースを意識しながらレイアウトを考えてくだい。机は幅(だいたい100cm)から、奥行(だいたい50cmから)それぞれ10cmピッチであります。その点を考慮しておくと買うときに困らないでしょう。
照明は手元を照らすためのライトスタンドがあるといいです。といっても普通の丸型だと照らす範囲が狭いので、できれば、学習机用のように細長いデスクライトをお勧めします。机が狭ければ、クリップ式にすると場所をとりません。
あと、おまけとしてぼっちテントと呼ばれる簡易な個人スペースが確保できるものもあります。必要に応じてご購入を検討してください。
テレワークというとついついパソコンを含むIT機器に目が行きがちですが、作業環境としての家具も大切です。予算配分の時に考慮してください。