建設安全管理ソフト

今回は施工管理アプリ・サービスから派生して建設安全管理アプリ・サービスについて、お話します。

以前紹介した施工管理アプリ・サービスの中にも安全管理に関する機能があるアプリ・サービスもありますが、ほんの一部です。多くは、写真管理、労務管理、工程管理のうちの実績管理と原価管理や営業管理、外注・資材管理などお金が関係する管理が主体となっています。

危険性の高い建設業

建設業はご存知の通り、死傷者数が多く、労働災害での死亡事故の半数は建設業という残念な結果となっています。

そのため、安全管理に関しては、資格所有者でないとできない仕事や安全管理責任者の常駐、危険性の高い工事への許可制など様々な法律や制度で対策をしています。COHSMS(建設業労働安全衛生マネジメントシステム)もISO45001が始まる前から、制度として利用している企業も少なくないと思います。

安全管理のカギは安全書類の作成

危険防止のために必要な処置だとは思いますが、書類がとても多いのも事実です。これらを適切に管理して、法的にも問題なく管理するのは一苦労です。建設業の安全管理業務の中でも一番負担感の大きいのは安全書類作成だと思います。

従来はグリーンファイルと呼ばれる関連書類を集めたファイルを一通り記入し、最新版管理を行っていました。施工体制台帳、施工体系図、作業員名簿は規模が大きい現場や工種が多く、協力業者さんの入れ替わりが激しい現場ではそれはもう大変な苦労をしていました。

持込機械の管理や特定化学物質使用届、通勤用車両の管理、新規入場者アンケートなど、現場の若手の仕事として、ほぼ毎日何らかの書類を書いていたことを思い出します。記入漏れや誤字・脱字はもちろん、期限切れなどもチェックして、そのたびに関係者に確認をしていた記憶があります。

今は大手を中心に電子化が進んでおり、以前ほど紙ベースで管理している企業が減っていると思いますが、100%電子化というわけでもないようです。

電子化することで記入漏れ・期限切れのチェックはもちろん、一度だけ丁寧に作成すれば、転記等は容易にできるので誤字・脱字もなくなります。最初は戸惑うかもしれませんが慣れると手放せないと思います。まだの企業は今回の紹介を機に電子化をぜひご検討ください。

◆グリーンサイト
https://www.kensetsu-site.com/series/greensite/

清水建設、鹿島建設、大成建設、大林組の大手はもちろん、準大手の多くも利用している労務安全書類の作成管理サービスです。オプションで建設キャリアップシステムとの連携もできます。

◆Greenfile.work
https://greenfile.work/

こちらも安全書類作成・管理サービスです。記載漏れ・期限切れ・添付忘れの自動チェックも行われ、最新版管理も容易にできるので助かります。

◆SAVIOUR NEXT
https://www.cstnet.co.jp/civil/products/saviour/index.html

積算システムATLUSのコンピューターシステム研究所が提供する安全管理システムです。作業手順書やヒヤリハット事例集、安全教育動画と自社だけではなかなか作成の難しい資料作成を支援してくれます。VR動画できることや英語、ベトナム語への対応など便利な機能があります。

◆Novade労務安全管理システム
https://www.novade.net/ja/japan-safety-management-packages-ja/

シンガポールのNovadeが提供するサービスです。労働安全衛生に関する書類作成支援、作業者の入退場管理等が行えます。国内だけでなく海外での対応もできそうです。

◆建設業 安全管理業務効率化パック
https://www.ricoh.co.jp/solutions/list/enhancing-safety-management-efficiency-pack-for-construction

RICHOの複合機と連携したサービスです。複合機で協力業者の書類を取り込んで、安全管理システムで一元管理するといった仕組みになっています。

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