今回もパソコンの選び方の番外編として、ディスプレイ(モニタ)の選び方に関するポイントを紹介します。
前回までに画質・表示速度に関するお話しをしました。今回は形状に関するお話しをしていきます。
(6) 画面サイズ
画面サイズとは23インチとか27インチとか画面の大きさを表すものですが、この長さがどこを計測しているのか意外とご存知に方が多いようです。
画面サイズの長さは対角線の長さを表しています。横幅とは違いますので、ラックサイズ等収納スペースの計算の際に間違いないようにしてください。
デスクトップ型の主流は23インチから27インチが多いようです。ノート型は13.3インチを中心に小型なら10インチ、大型だと17インチといったところでしょうか。A3横を実寸でみたいのであれば、24インチ以上をお勧めします。
(7) アスペクト比
縦横比のことです。以前はアナログテレビと同じ4:3が多かったのですが、現在はデジタルテレビと同じ16:9が主流です。ちなみに4:3は昔のサイレント映画の比率でアカデミー比とも呼ばれていました。パソコンのディスプレイについては16:10というものも結構見かけます。上下にメニューがあるとこちらのほうが16:9を表示しやすいです。
(7) パネルの種類
パネルの種類とはディスプレイの表示の方法をさします。「えっと普通に思いつくのは液晶ディスプレイなんだけど」。はいその通りです。パソコン・テレビともディスプレイの種類は液晶ディスプレイが主流です。
しかし、最近、大型テレビでは有機ELディスプレイが増えてきています。有機ELは自身が発行できるため、バックライトが不要なことや消費電力が少なくて済む、色再現力が高いなどのメリットがありますが、高価で寿命が短いデメリットもあります。以前はプラズマディスプレイという種類もありましたが、今は生産されていないようです。
ということでパソコンのディスプレイの主流は液晶ディスプレイですが、液晶ディスプレイも実は表示のさせ方でいくつの種類があります。主なものはTN(Twisted Nematic)、VA(Vertical Alignment)、IPS(In-Plane-Switching)があります。
TNは黒白の変化をネジレによって表現する手法ですが、製造コストが安く、応答速度も速いことからゲーム向けといわれています。ただし、視野角(正面を基準して左右何度まで画面の色が正しく表現できるかを示す角度)が狭く、色の再現性はよくないです。
VAは黒白の変化を垂直・水平で表す手法ですが、黒の時が電圧をかけない状態のため、黒の表現がしやすく結果コントラスト比が高くできます。ただし、応答速度はTNよりは低くなります。遮光性にすぐれていることからテレビでも多い手法です。
IPSは黒白の変化を回転で表す手法ですが、視野角が広く、色再現性が高いと言われています。ただし、応答速度は遅くなりやすく、他の手法より製造コストが高くなります。
あと、TNは1種類ですが、VAはMVAやASV、PVAといったメーカーごとの名称があります。また、IPSもPLSやADSといった派生がありますので、どのグループに所属するかは価格比較サイトなどで確認してください。
建設業であれば、動画系はまだ少ないことと写真やCAD等を使うらので少し高価ですがIPS系をお勧めしています。