今回はパブリックDNSサービスについてご紹介します。
みなさん、DNSサービスってご存知ですか?名前は知らないかもしれませんがみなさん、ほとんど毎日お世話になっているサービスです。
DNSはDomain Name Systemの略で、ドメイン名(インターネットでのサイトの住所)を管理している仕組みです。yahoo.co.jpとか、microsoft.comとかいったものがドメイン名です。
インターネットでサイトを閲覧する際に使っている情報にIPアドレスがあります。183.79.250.251といった番号の集まりです。しかし、通常、インターネットを使うのにこのIPアドレスを気にする人はいません。覚えづらいですよね。そこでDNSサービスの登場です。DNSサービスとはその名前をIPアドレスに変換するサービスなのです。
www.yahoo.co.jp ⇒ 183.79.250.251
「でも、設定した記憶はないけど・・・」。その通りです。実はDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol) という自動設定をおこなう仕組みで自動的に設定されているからです。通常は自宅や会社で契約したプロバイダー(通信事業者)が設定しているDNSサービスを利用しています。
さて、ではパブリックDNSサービスとはなんでしょう。これは誰でも接続できるDNSサービスです。切り替えるメリットは時間帯に関わらず高速なことが多いことです。プロバイダーのDNSサービスは利用頻度の高い昼や夜に遅くなることがあります。検索してもなかなかつながらないといった場合、DNSサービスがネックになっていることがあります。
パブリックDNSサービスはすべてではありませんが、時間帯による影響が少ないです。また、フリーWifiのような環境で与えられたDNSサービスを使うとセキュリティ的に不安があると思いますが、パブリックDNSサービスを利用すればその心配はなくなります。サービスによっては危険なサイトへの接続をブロックしてくれる機能もあります。
もちろん、自分で設定する手間や安易に選んでかえってリスクを招くこともあります。とはいえ、ちょっとつながりが悪いなあとかフリーWifiは不安だけどという方はぜひ検討してみてください。
◆Google Public DNS
https://developers.google.com/speed/public-dns/
パブリックDNSサービスの代表格です。Googleなので高速ですし、安心感もあります。設定値は8.8.8.8と8.8.4.4です。
◆1.1.1.1
https://1.1.1.1/ja-jp/
Cloudflareが提供するサービスです。2018/4/1にサービスを開始した新しいものです。スピードが高速なこととユーザーのIPアドレスを記録しないこと、最新のセキュリティがウリです。設定値は、1.1.1.1と1.0.0.1です。
◆OpenDNS
https://www.opendns.com/home-internet-security/
こちらも有名なネットワーク機器メーカーCISCOのサービスです。ネットワーク機器メーカーらしく、危険なサイトへのブロックも提供しています。設定値は208.67.222.123と208.67.220.123です。
◆Norton ConnectSafe
https://support.norton.com/sp/ja/jp/home/current/solutions/v53247054_EndUserProfile_ja_jp
ウイルス対策ソフト等で有名なノートンが提供するサービスです。3段階のセキュリティ設定で、子供向けのDNSも提供しています。お子様用と考えているならおすすめす。
大人用:199.85.126.10と199.85.127.10
高校生用:199.85.126.20と199.85.127.20
小中学生用:199.85.126.30と199.85.127.30
◆Quad9
https://www.quad9.net/
IBMが提供するサービスです。高度なセキュリティ技術を使って、危険なサイトへのブロック機能も提供しています。設定値は1つだけで9.9.9.9です。サービス名はここからきています。