クラウドファンディング

今回は最近広告や新聞記事で認知度が上がってきているクラウドファンディングについて紹介します。

ご存知の方も多いと思いますが、クラウドファンディングは主にインターネット経由で不特定多数の人が財源の提供や協力を行うことです。ちなみにクラウドはcrowd の群衆のほうで、クライドコンピューティングのcloud の雲ではないので、ご注意ください。(以前紹介したクラウドソーシングのクラウドも群衆です。)

さて、群衆なので、歴史は意外と古いです。書籍の印刷代のための資金集めの方法として、17世紀ごろからあるようです。インターネットを介したものだと2001年にスタートしたArtistShareが最初のようです。

クラウドファンディングは資金提供者の見返り方法で3つの種類に大別されます。1つは見返りのない「寄付型」、もう一つは金銭の見返りがある「投資型」、もう1つはサービス利用や商品などの見返りがある「購入型」です。投資型はさらにお金の貸し借りになる「融資(貸付)型」、基金として集めて配当やサービスを受け取る「ファンド型」、未上場株式を得る「株式型」に分かれます。この融資型はソーシャルレンディングとも呼ばれています。

資金調達の視点からは「寄付型」「投資型」「購入型」の順となりそうですが、資金提供者の視点からするとわかりやすく、手を出しやすいのは「購入型」ではないでしょうか。実際に人気が高いのはこの「購入型」です。

手続きは調達側が目標を設定し、サービスに登録します。サービス側から審査を受け、通過したら募集期間を設定し、調達開始です。期間終了後の金額の受取は目標金額に達成した場合のみもらえる「All or Nothing」と達成に関わらずもらえる「All in」の2種類があり、前者は成立しない場合、提供者に返金となります。また、サービス利用料として、10%から20%をとられるので注意が必要です。

とはいえ、どんなものかわからないと思うので、まずは提供者側になって、利用することをお勧めします。今回は日本での主な購入型のサービスを紹介します。

◆READYFOR
https://readyfor.jp/

日本初のクラウドファンディングサービスで2011年から始まっています。購入型でNPOや自治体など非営利活動のプロジェクトが多いです。

◆CAMPFIRE
https://camp-fire.jp/

こちらも2011年に始まった購入型のサービスです。日本最大級で、多くのプロジェクトがありますが、芸能人支援やゲーム関連などが目立ちます。

◆Makuake
https://www.makuake.com/

2013年にサイバーエージェント社の事業としてスタートした購入型のサービスです。映画「この世界の片隅に」はこのサービスを利用して資金調達をしました。

◆A-port
https://a-port.asahi.com/

朝日新聞社が提供する購入型サービスです。2015年にサービス開始です。新聞社が運営しているので、社会貢献的なプロジェクトが多いようです。

◆WonderFLY
https://wonderfly.ana.co.jp/

全日本空輸が提供する購入型サービスです。クラウドファンディングだけでなく、アイデアコンテストであるクリエイティブアワードというサービスもあり、テーマに応じた事業や商品を掲載して、調達前に評価を得ることができます。

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